ポルシェなどに使われているRaid HPのステアリングをスマート用にしたものでした。
その見た目は、Raid HPのDaytonaと呼ばれるもので、それにスマート用のボスを取り付けたようなものでした。
しかし現在では生産をしていない様で、手に入れにくくなっています。
手に入らないのであれば作るしかない!?ので、何とかしてBRABUS V6スポーツステアリングをスマートロードスターにつける計画がスタートしました。
まずはハンドル本体を手に入れます。
Raidのステアリングはエアバッグが付いているので爆発物となり、輸入する場合は書類などの手続きが必要で、少し面倒なのでヤフーオークションなどで探します。
無事、落札しました。もともとBMWかVWについていたようです。
形状は同じ34cmです。
ちょっと痛んでいますが、およそ4万円くらいでした。
このままつけるのでも良いのですが、せっかくなので新品みたいにきれいにしたいと思いました。
洗浄や塗装で済めばいいのですが、皮製品なので皮の張替えをすることにしました。
皮の張替えは、ロブソンレザーという皮の張替えを専門にしているお店に依頼しました。
ロブソンレザーの価格は明確に規定されているので、事前にホームページを確認した価格とほぼ乖離がありませんでした。
今回は、ナッパレザーというちょっと良い皮材を使ってもらいましたので、工賃が約55,000円くらいになりました。
施工が終わったステアリングです。
人によって価値は違いますが、これで55,000円は安いと思います。
ロブソンレザーの施工例にはRaidのステアリングは無かったので少し心配もありましたが、それは思い過ごしになりました。
ステアリングは準備できましたので、次はステアリングボスの手配をします。
ステアリングボスとは、車のステアリングシャフトとステアリングをつなぐアダプタのようなものです。
BRABUS V6スポーツステアリングは専用のボスがついていますが、残念ながらボスだけでは販売されていません。
困ったときは人に聞きます。facebookで海外のスマートロードスターのコミュニティに問い合わせてみました。
神降臨!!!
なんとステアリングボスを自作している人がいて販売してくれました。
これでボスの問題は解決しました。
ボスは黒に塗装されてましたが、少し質感が違う感じがしたので、一度塗装をはがしペーパーをかけて塗りなおしました。
ボスは鉄で作られているので、ジンクスプレーで亜鉛コーティングを行い、染めQで黒に塗装しました。
それっぽい雰囲気になりました。ちょっと染めQが足りなくなったので黒が中途半端ですが…。
ついに、ステアリングボスも手に入ったので、いよいよステアリングを付け替えます。
ステアリングを外します。ステアリングは下方向からトルクスで固定されています。
…言うのは簡単ですが、死ぬほど緩めるのは固いです。
取り外したステアリングの背面です。
このステアリングからは、スパイラルと呼ばれる部品をRaidのステアリングへ移植します。
分解しスパイラルとパドル部分を取り外します。
スパイラルは舵角センサーなので回してしまうと、横滑り防止機能が誤動作するようになってしまいますので、角度が変わらないようにします。
(対策としてマスキングテープで固定しています)
もし角度が変わってしまった場合は、DASでアングルセンサーのキャリブレーションを行う必要があります。
ここでトラブルが発生しました。
エアバッグを固定しているトルクスネジが取れません…。
困ったときは人に相談します(2回目)
いつも整備や車検をお願いしているメンバーズファクタリーさんに相談しました。
5分で外してくれました。神二人目。
無事スパイラルを外し、Raidステアリングへ移植します。
ホーン端子をスパイラルのコネクタへさす場合は、写真のようなピンコネクターの2ピンタイプを使えば、そのまま刺すことが出来ます。
自分はPC用の余っているコネクタを使いました。
ほぼほぼ完了です。エアバッグを取り付け各種ビスを仮止めにして動作チェックを行います。
無事に動作しましたので、一度取り外しビスを本締めします。
ついに取付完了しました。
長い間の悲願であった、BRABUS V6スポーツステアリング…と同等のステアリングを手に入れました。
運転するとゴツゴツした手ごたえは、いかにもな気持ちにさせてくれます。
トータルの費用は12万円くらいでした。
人に恵まれた部分もありますが、中古のBRABUS V6スポーツステアリングを20万円くらいでオークションに出しているお店もありますので、こういう方法を試してみる価値もあると思います。
すごい!
返信削除素晴らしいです。
ありがとうございます!
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